経歴15年のデザイナーが暮らす、絵画のような家

経歴15年のデザイナーが暮らす、絵画のような家

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Intro

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みなさん、初めまして。私は日常に潜む美しさを見つけ、写真で記録するのが好きな経歴15年のデザイナー、デイブリーズです。今は大学でプロダクトデザイナーとして働いています。

家を買うのも、リノベーション工事をするのも初めてでしたが、だんだんときれいになっていく家の姿に喜びと感謝の気持ちを感じました。新しい家での思い出を作っているところですが、oHouseでインテリアを紹介する機会をいただき、ワクワクしています。通勤時間が長くなったうえに家の片付けもしなければならず、忙しい毎日を送っていますが、それらしくなっていく私の空間を一つずつお見せしたいと思います。よろしくお願いします。

⚡️ルームツアープレビュー

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転居前

一人暮らしスタート:10畳のマンション

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自分だけの空間を持ちたいというあこがれは誰にでもあるでしょう。私もそうだったので、2年前に10畳のマンションで一人暮らしを始めました。初めて一人暮らしをした空間だったので、愛情を注ぎ、部屋作りに励んでいました。そして賃貸契約が終わりを迎えた昨秋、ソウルの郊外にある築27年のマンションを購入することに。築古だったのでリノベーション工事をして入居しました。

間取り図

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基本的なレイアウトは転居前の家で使っていたアイテムを並べて決めてそこに新しく買う家具を配置。それを繰り返して、それぞれの家具の場所を見つけていきました。私は仕事も日常生活も自分が抱えきれる範囲でしかやらない性格なんですが、家具も必要なものだけをそろえました。特別とはいえなくても、余白を活用して、家具一つ一つがまるで絵画のように見える家になりました。

工事を始める前から心配はありましたが、間取り図を書きながら頭の中で整理をしておいたおかげか、何をどこに置いてどれを買うのか基準が明確になり、時間も予算も節約できました。

リノベーションの過程

コーディネーターから提案された家具の配置図及びイメージ写真

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築古マンションではありますが、以前の入居者がきれいに使っていたことと、南西向きで午後遅くまで日が入る点がとても気に入りました。ただ、前の入居者がリフォームせずに17年間生活した空間なので、全体的に老朽化していて、工事が必要でした。

リビング、部屋、キッチン、浴室、倉庫で構成されていて面積は56㎡。工事は簡潔にすませることにしました。予算に限りがあるなら、必ず必要な工事とそうではないものをはっきり分けるのが重要です。私も予算に余裕がなかったので、壁を工事して構造を変えるのは無理でした。まずは基本的な工事をして、カラーと雰囲気を合わせてスッキリさせることにしました。

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📄 リノベーション工事の詳細

1. 築27年、56㎡の外廊下マンション

2. 部屋兼リビング+部屋の構造

3. 浴室・キッチン・部屋のサッシ及び断熱・壁紙・床・ドア枠の交換、近隣住民への許可取り、テレビドアホン、造り付け家具、背の低い下駄箱

(リビングの窓、ベランダのサッシ、ベランダのタイルは予算の都合でそのままにすることに)

  • 工事期間:11/1~11/12 (2週間の日程)
  • 作業工程:撤去(基本) > 浴室撤去(UB) > 浴室設備の工事 > シンク撤去 > 浴室の2次防水 > 電気作業 > 木工 > フィルム > タイル&ベランダの塗装 > 壁紙・浴室の洗面台などの設置 > 床 > 家具の塗装

Before

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望むテイストの1.インテリアの参考になる写真を探して2.間取り図に従来の家具と新しい家具の配置をしながらまとめたファイルをもとに3.全体のカラーと雰囲気を担当者に伝え、一緒に話し合いながら予算に収まる実現可能な方法を探していきました。このプロセスは工事が終わる直前まで続きました。最後まで悩んだものは結果も満足。あまり考えなかった部分はやはり残念なところが目についてしまい、4.最後まで悩み、考えるのが重要でした。

A.リビング

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私のお気に入りの場所で、一番長い時間を過ごすのがリビングです。思った以上に広く、家具を利用して空間を分離しました。片方にはソファを置いて、ゆっくり休んだり、お客さんが来たときに座ってもらう「応接室」として使っています。もう片方は円卓を置いて、食事とパソコン作業ができる「ダイニング&マルチスペース」にしました。リビングの真ん中を基準にして家具を配置していくと、デッドスペースもなくなり、空間を有効に活用できます。

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転居前に住んでいたのは北向きで日当たりの悪い部屋でした。新しい家は朝から日が入りはじめ、夕方はリビング全体を照らしてくれます。朝と昼の光がまったく違っていて、さまざまな色が見られるんです。日差しに溶け込んだ空間は美しく、ここから得られる喜びはとても大きなもの。この美しさを満喫できる週末が待ちきれないほどです。

A-1. リビング_Livingroom

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ソファは家の広さに比べて大きいです。横になって昼寝もできるくらいのサイズが欲しくて、幅218cm、座面の高さ100cmのものを購入しました。午後の光が入ってくるとき、ここで昼寝をすると、本当にぐっすり眠れるんです。

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ソファのカラーは重厚で存在感のあるものにしました。「家が狭いほどカラーは明るく」というセオリーとは真逆ですが、重厚なカラーを適切に配置すれば、空間の密度が高まり広々とした家に見えるのです。ファブリックソファの下に敷いたラグは、上に立って鏡を見ながら運動をしたり、お客さんが来たときにおしゃべりをする空間です。70cmの大型全身鏡は転居前から使っていたもの。空間を広く、明るく見せる役割も果たしてくれます。

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A-2. リビング _ Dining & Multi-space

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ダイニングの片隅にはセットトップボックスと雑具を入れたバスケットがあり、その向かい側には前から使っていた食器棚を置きました。ウッド系の小さな家具はオーク色の床とよく馴染みますね。

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転居前から使っていた90cmの円卓は、ここでもいろいろな役割を果たしてくれています。

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YouTubeやNetflixを見たり、食事をしたり、パソコン作業もするテーブルなので、片づけて常にリセットするよう心がけています。

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白い壁とホワイトトーンの円卓の組み合わせは、日が当たると、とても素敵なキャンバスになります。ここは何を置いても絵になるんです。私が愛する空間です。

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B-1. キッチン _ シンクの向き

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工事前から「キッチンはとにかく広く!」と思っていました。冷蔵庫置き場だったところまで調理台を広げて、アイランドも追加。L型キッチンが完成しました。

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絶対、四角い流し台とグースネックタイプの蛇口にしたいと思っていました。本当はIHクッキングヒーターにもしたかったのですが、今後、家を賃貸に出すこともありそうなので、ガス配線はそのままにしてビルトインガスコンロにしました。その下には電子レンジが入る空間を設けました。

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調理台には炊飯器とコーヒーメーカーを置きたかったので、コンセントは必須でした。ここはもともと冷蔵庫置き場だったのでコンセントが床にあり、基本工事では壁を壊してコンセントの位置を変えることができませんでした。そこで、インテリア担当者の方の提案で、キッチンのワークトップにコンセントを増設することに。スマホのワイヤレス充電ができて、USBポートもあるスマートな製品を付けてくれました。動画を見ながらお皿洗いをするときに重宝しています。

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ビルトインガスコンロの下はオーブンレンジも入るほどの余裕があります。電子レンジを置き、残りの空間にはラックを入れて、上段にまな板やお盆のようなキッチン用品を収納しています。

B-2. キッチン _ 冷蔵庫の向き

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転居前も小さな冷蔵庫を使っていたので、大きな冷蔵庫は不要でした。むしろ小さいほうが食べ忘れを防止できるし、冷蔵庫の片付けも簡単なので、2ドアのスリムタイプ冷蔵庫を購入しました。

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よく料理を作っていたこの2年間、以前の10畳のマンションで頑張ってくれていた大容量のエアフライヤーを入れる用途として、冷蔵庫横にユニットシェルフを設置。残りの空間にはバス用品や小物を入れた収納ボックスを、下には洗濯かごを置きました。ユニットシェルフがけっこう大きくて、いろんなサイズの収納ボックスが入ります。

C. 浴室

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お風呂を沸かして半身浴をしながら一週間の疲れを取りたいと思い、シャワーブースではなくバスタブを必ず置きたいと考えていました。また、工事の前に調べておいた、洗面台とバスタブの間に入れるガラスのパーティションも製作を依頼。ガラスを透明なまま維持するにはお風呂上りに毎回掃除をしなければいけませんが、きれいに作られていて、洗面台と床に水が飛ばないので満足しています。

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洗面台の上にはフラップ戸のミラーキャビネットを取り付けました。ここが私のパウダールームでもあります。お風呂上がりに基礎化粧品を塗るときにも便利。壁面のウッドタイルはタイル屋さんにすすめられたものです。目立ちすぎるかなと心配しましたが、いざ完成してみると温もりが感じられて、浴室に入るたびに気分が上がります。

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少しだけ気になるのは、目地の色がグレーなのでベージュのタイルが思った以上に明るく見えるということです。ベージュで穏やかな雰囲気にしたかったのですが、これはタイルというより目地の色の問題だったと思います。目地によってタイルの色が違って見えるんだそう。白い目地にすればタイルが暗く見え、目地の色を暗くすればタイルは明るく見えるらしいです。これは事前に気付かなかったことで、少し残念です。

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D. 寝室

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ここは最初から寝室にする予定でした。それでサッシも変え、断熱にも特に気を遣いました。寝る場所なので、居心地が一番大事だからです。壁紙もリビングと変えてオートミール色にして、造り付けの収納はサンドグレーで揃えました。

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造り付け収納の正面です。

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ウィンドートリートメントは遮光カーテンにすることも考えましたが、圧迫感や重厚感があるのが嫌で、ある程度は日光を遮断できる暗い色で柄物のカーテンを選びました。長さも窓の大きさに合わせて短めにし、軽やかな印象に。眠る前に本を読んだり、スマホをいじるときに使うシーリングライトは、一般的なLED電球にしました。

E. 玄関&倉庫

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外国の玄関(foyer)の写真を見ると、玄関にコンソールテーブルを置いて、外出時に必要な物を保管したり、アウターを掛けるハンガーを置いていますよね。そこからアイデアを得て、低めの下駄箱を設置してみました。

靴はあまり多くないので、これでも収納は充分。最近は必須アイテムのマスクも下駄箱の中に保管しています。下駄箱の上の空間に、壁いっぱいを占めるほど大きなウォールミラーをかけて、開放感を与えました。

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下駄箱の上には、よく使う香水とアクセサリーケースを置きました。季節のオブジェを置いて雰囲気を出すこともできます。

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玄関の床はタイルにしました。これはフローリングに使う施工法ですが、スッキリした玄関にするには一番の方法だったのです。インテリア担当者の方も悩んだ末、フローリングとタイルの段差を最小限にする方法で施工してくれました。

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配送に時間がかかったHAYのドアマットを敷きました。素材がジュートウールで厚みがあります。HAYのドアマットはノンスリップ加工されていないので、下にノンスリップマットを追加する必要があります。

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実測をしたときに初めて、玄関横に倉庫があるのを知りました。けっこう広かったので、うまく活用さえすれば収納にも役立つし、外国の玄関(foyer)みたいにアウターをかけるにもちょうどいいなと思いました。開け閉めしにくい木材ドアは撤去し、奥の棚は頑丈な木材だったので塗装して使っています。ドアは付けず目隠しカーテンを設置したのですが、開け閉めも便利なうえ、柄とカラーが独特なので家に活気を与えてくれています。

倉庫の内部

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ベランダに置くつもりで買った3段ワゴンが倉庫のサイズにピッタリで、ここに配置しました。タオルやストック食材を入れています。

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ワゴンの隣には転居前から使っていたウッドのハンガーを。玄関のコートハンガーにピッタリで、ここに普段使いのバッグを掛けておき、お客さんが来たときはコートを掛けてもらっています。我が家の特別な収納スペースです。

F. ベランダ

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ベランダは工事せずに、壁だけきれいに変え、サッシもタイルもそのままです。もともと棚がありましたが、場所が狭すぎるので撤去し、代わりに収納ボックスを置いて雑具を保管することにしました。

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もう片方は洗濯機と自転車を置く場所として活用。一般的なベランダの使い方ですよね。暖かくなる頃にはベランダをどうするか、計画を立ててみようと思っています。

💡 築古マンションのための収納&インテリアのノウハウ

築古マンションは、造り付けの家具なしでは収納が足りないということに入居してから気付きました。寝室には小さな造り付けの収納があって、前から使っていた収納付きベッドと、小さな棚をクローゼットにして何とか解決。玄関の倉庫にも雑具を入れて、残った小物はどこにしまうか悩んでいました。そこで、収納が可能でインテリアとしても使えて、家全体の雰囲気を壊さないアイテムを買うことにしました。

1) セットトップボックス、電源タップは竹かごで隠す

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家がきれいな状態だったので、電源タップやセットトップボックスはどこに置いても目立ってしまいました。どうしたらうまく隠せるか悩んだ末に見つけた竹かごです。竹編みなので空気も通り、いろんな面でセットトップボックス入れにピッタリでした。Wi-Fiルーターは仕方なく見せる収納にしていますが、ほかが隠れたので、ルーターぐらいは見せてもいいかなと思います。その横に大きなラタンのバスケットを置いて、普段使わないファブリックを入れておきました。

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リビングとよく馴染んでいて、スッキリして見えますよね?

2) フォトフレームの活用

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各アイテムの位置が決まったので、次は家を彩るフォトフレームを置いてみました。デザイナーの才能を活かして、数年前に私がオーストラリアで撮った写真でポスターを制作。家の雰囲気に合い、なおかつ奥行きのある写真を選びました。

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全身鏡の隣には、作家として活動している知人のアートポスターを購入して飾りました。家の雰囲気とよく合う作品なので、目立つところに置きたかったんです。

3) インテリア小物を活用

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引っ越す前からずっと欲しかったアイテムがモビールでした。家に活気を与え、キッチンとリビングの曖昧な境界をスムーズにつなげてくれます。

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4) 照明を活用

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リビングには一般的なシーリングライトではなくペンダントライトを吊るしたいと思っていました。もっと下まで吊るしたかったのですが、天井高が230cmと低かったので、コーディネーターと話し合った結果、長さ50cmほどのものにしました。照度を考慮して、片方にはダウンライトを設置。居心地をよくするためにダウンライトは電球色、ペンダントライトは昼白色にしました。

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寝室には昼光色から電球色まで色を変えられるスマート電球を設置しました。明るさの調整もできるので、寝る前は暗く、着替えたり本を読んだりするときは明るくでき、活用しています。

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スマート電球もよく使いますが、思っていたたより寝室が暗かったので、スタンドライトも追加しました。

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私は「料理」が大好きです。

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以前からキッチンへのロマンもあり、一人暮らしをして新たに始めた趣味は料理でした。ここに来る前に住んでいた10畳の小さな部屋でもキッチンをフル活用していろんな料理を作りました。

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Epilogue

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